調査結果

東アジアの文化・生活・環境に関する意識調査

調査の趣旨
 このページでは、当研究センターが遂行している国際比較調査プロジェクトの中で最新の調査である「東アジアの文化・生活・環境に関する意識調査」の1次分析結果を公表している。この調査は、科学研究費補助金(基盤研究(A),No.21241015, 代表:鄭 躍軍)のご支援により2009年度から2011年度にかけて日本全国、韓国全国、中国の北京市と杭州市を調査地域として、それぞれ無作為に選ばれた1,000人程度の成人男女を対象に遂行した。各調査地域の調査方法及び調査実施の概要は以下の通りである。その詳細について東アジア総合研究センター研究リポートNo.1「報告書」を参照いただければ幸い。
 本調査の目的は、「データ・サイエンス」と「国際比較研究」という2つの視点から、東アジア諸国の人びとの文化・生活・環境に関する意識の構造的な特徴を明らかにすると同時に、グローバル化社会における意識の変容に影響する様々な要因を模索することによって今日の地球環境問題の改善の一助となる基礎情報を集積することにある。全体的には、科学的に収集した1次データを基に、東アジア諸国の社会的価値観、文化的変容の異同を比較し、環境問題と人々のライフスタイルや経済活動との関連を計量的に探索することを目指している。
 環境意識(EC: Environmental Consciousness)は、特定の時空間により定義される環境の現状や変化に対する人々の認識、理解、価値判断及び行動意向を含む人々の見方、考え方、感じ方などを意味しており、人々の生活様式と環境配慮行動に影響を与えると同時に、企業の社会的責任(CSR: Corporate Social Responsibility)の促進や行政の環境政策・環境教育の立案にも重要な役割を果たしている。したがって、一般市民の環境意識を統計的調査法に則って調査することで、環境意識形成のメカニズムを解明することが環境問題の解決に不可欠である。
 以上の問題意識のもとで、すべての調査地域において無作為に選んだ一般市民を対象とした調査を、調査票による個別面接聴取法で実施した。調査票は45問(一般質問37問、属性質問8問)から構成されている。ここでは、調査方法、調査票及び質問文別の単純集計表を中心に公表している。
日本調査の概要
 日本調査では、全国47都道府県を対象地域とした上で、国勢調査のために設けられた調査区を調査地点とし、住民基本台帳を用いることを前提に調査計画を策定した。標本抽出、調査実施方法などの計画を策定した。調査方法の骨子は以下の通りである。
1)
母集団:日本国籍を有し、日本在住する20歳以上の成人男女
2)
調査地点数:100調査区
3)
計画標本数:1,800人(各地点から18名)
4)
抽出方法:層別2段無作為抽出法(調査地点→個人)
5)
回収標本数:894人
6)
調査実施期間:2011年2月2日~14日
7)
調査実施主体:社団法人 新情報センター
韓国調査の概要
 韓国調査では、済州島を除き、韓国全土を調査地域とし、19歳以上の韓国在住の男女を母集団とした上で、選ばれた個人に個別面接聴取法により現地調査を実施した。標本抽出は層別多段無作為抽出により行ったが、特別市及びすべての道において人口規模に比例して個人標本数を配分し、調査地点を無作為に抽出した。具体的な調査方法の概要は以下の通りである。
1)
母集団:韓国全土(済州島を除く)在住の19歳以上の成人男女
2)
標本抽出法:層化多段抽出法(割当法)
3)
調査地点数:126地点
4)
回収標本数:計1,002人
5)
調査実施時期:2011年1月13日~2月14日
6)
調査実施主体:韓国Gallup社
中国調査の概要
(北京・杭州)
 中国では、全国範囲での標本調査に必要な基礎資料は整備されていないため、全国規模の統計的調査は現段階で困難である。そのため、今回の調査では、全国調査の代わりに、南方・北方と内陸・沿海の様々な地域差を勘案した結果、調査対象として、北方の内陸部大都市である北京市と南方の沿海地域中間都市である杭州市を選定した。両者は、いずれも経済成長は進んでいるが、環境問題の現状は大きな差がある。

北京調査の概要

 北京調査では、北京市が管轄する13区5県のうち、人口稠密地帯の中心部及び開発が続いている周辺地域の12区(東城、西城、朝阳、豊台、石景山、海淀、房山、通州、順義、昌平、大興、門頭溝)を調査地域とした。これまで北京市で行った意識調査の経験及び今日の調査環境を踏まえ、調査計画を立案した。その概要は次の通りである。

1)
母集団:区部12区在住の18歳~79歳の成人男女
2)
調査地点数:100社区
3)
標本抽出法:多段抽出法(割当法)
①区市の人口規模に比例して、調査地点として100社区を抽出
②性別・年齢層の人口に比例して地点ごとに10人を抽出
4)
回収標本数:1,000人
5)
調査実施時期:2011年10月2日~10月16日
6)
調査実施主体:中国人民大学

杭州調査の概要

 杭州調査では、杭州市が管轄する8区3市2県のうち、人口稠密地帯の中心部及郊外地域の8区(上城、下城、江干、拱墅、西湖、滨江、蕭山、余杭)と2市(富阳市、臨安市を調査地域とした。北京調査とほぼ同じ方法で標本抽出を行った。調査方法の概要は次の通りである。

1)
母集団:8区2市在住の18歳~79歳の成人男女
2)
調査地点数:100社区
3)
標本抽出法:多段抽出法(割当法)
①区市市の人口規模に比例して、調査地点として100社区を抽出
②性別・年齢層の人口に比例して地点ごとに10人~11人を抽出
4)
有効標本数:1,011人
5)
調査実施時期:2011年10月13日~10月25日
6)
調査実施主体:浙江農林大学